増え続ける児童虐待

家族01子供の身の回りの世話をしたり、教育を施したり、財産を管理したりすることは、親としての権利であるとともに、義務でもあります。このような権利のことを親権とよんでいますが、最近ではこの親権を乱用して、子供に暴力を振るったり、言動によって精神的な苦痛を与えるような児童虐待の事例も増えてきています。
平成12年度には児童虐待防止法が施行されましたが、この年度における全国の児童相談所における児童虐待の相談件数は17,725件でした。ところが、それから約10年を経た平成24年度の相談対応件数は66,701件となっており、増え続ける児童虐待に歯止めがかからない状況がみられることから、同年度から民法の一部が改正されて、新たに親権制限制度が設けられました。


民法のなかには従来から親権喪失制度がありましたが、実際には効果が大きすぎて裁判所への審判の申立てが躊躇されることが多く、ほとんど活用されなかったという反省があります。
新しい制度では、喪失ではなく、2年間という期間を限って、本来であれば親がもっている親権を一時的に停止するというもので、裁判所に申立てをするための条件も、従来の制度よりもゆるやかになっているという特色があります。